jicpa 信頼の力を未来へ 日本公認会計士協会千葉会

会長挨拶

会長 小栗 一徳

就任挨拶

 2025年6月25日の定期総会において、4代目の会長に就任しました小栗一徳と申します。これから3年間、千葉会の発展に貢献できるよう尽力しますので、お力添えの程、よろしくお願い申し上げます。

【就任の抱負】

 千葉会は、準会員を含む約1,000名の会員を抱える組織であり、責任の重さを感じております。会員一人一人のために「一緒に考え、一緒につくる」を基本理念に、会員が、地域におけるそれぞれの持ち場で力を発揮できるようサポートしていきたいと思っております。

【これまでの仕事で印象に残っていること】

 個人で開業する前の監査法人勤務時代に、担当するクライアントの監査の関係でブラジルのサンパウロ、マナウス(アマゾン川の真ん中あたり)へ3回ほど出張で行きました。日本の真裏に位置し、米国経由で移動に24時間かかる遠方の国であるが、人種のるつぼで緑豊かな広大な国でした。多くの日本からの移民が、言葉の通じない環境で人種差別を受けながらも多大な苦難を乗り越え、現在に至る日系人社会を築いたことに感銘を受けました。ブラジルではポルトガル語が日々用いられており、その国で生きていくための言語の重要性、理不尽なことに直面しても真面目に愚直に物事に取り組むことの重要性を学びました。

【資材高騰や人手不足など企業を取り巻く厳しい環境】

 米国トランプ政権における関税措置など、予測しがたい不安定な状況が続くものと認識しています。国内では、海外の影響以外に、人口減(出生者の減少)、高齢者世帯の増加、外国人の増加など、社会構造が大きく変化する段階にあります。
また生成AIの進化、SNSを始めとする様々なコミュニケーションのツールが増え、情報発信を自由に行える一方、フェイクニュース、偏った情報も蔓延し、1人1人の思考に大きな影響を与えるようになってきました。情報を取捨選別する能力が特に必要になってきていると思います。そのような環境下で、多様な経験を積んだ会計士が、地域の自治体、中小企業等の良き相談相手になると信じており、その点を様々な機会を通じて訴えていきたいと考えています。

【公認会計士が期待されていること】

 複雑化する世界で、1人の人間ができることは限られています。その前提で会計・税務知識を基盤とした専門家として、それ以外の多様な知識経験を持つ専門家と連携し、多様な関係者に対して適時適切なアドバイスを行うことが期待されていると思います。

【千葉会の課題】

 会員の年齢別構成を見ると、60歳以上の会員が占める割合は32%であり、全国平均17%に比べ高いのが特徴です。様々な知見を持った多くの会計士を抱える団体ですが、世代間、同世代間の相互交流が十分であったかというとそうではなかったと思っています。様々なイベントを通じて交流を進めることが、過去の歴史を学び、個々人の結びつきや問題解決能力の向上につながり、ひいては地域社会への貢献につながると考えています。
 また、これまで以上に、税理士会を含む他士業団体との連携、自治体や金融機関などのステークホルダーとのつながりを深めていきたいと思っています。

【新規事業】

 就任二年目に千葉会設立10周年記念行事の開催を検討しています。県内の多くの関係者をお招きし、様々な年代層の会計士を知っていただくとともに、次の10年への足掛かりにつなげたいと考えています。

 

 会員の皆様方には、是非、主催する各種イベントへの参加や、自治体等からの推薦案件に積極的に手を挙げていただき、役員と一緒に会を盛り上げていっていただければと存じます。
 歴代の会長の思いを引き継ぎ、更に発展させるにはどうしたらよいかを考えていきたいと思います。
 ご指導、ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。

 

2025年6月
日本公認会計士協会千葉会
会長 小栗 一徳